新学期といえば

 4月1日と知って、人に印象を残そうとする者、その日付から心躍らす者、変わらぬ月末月初に追われる者、様々かと思いますが教育者である私は一つの節目を迎える日となります。つまりこの日ほど、教育に反省と抱負を抱く日は他にないということです。
 かれこれひと回り分くらいの教育をしてきたからこそ言えることでありますが、教え子なる若者たちに年々変化を感じることがあり、10年単位でみるとあまりにも大きな変化を感じます。具体例を挙げるなら人格・感性・意思といったものを指しますが、それらがこの10年で大きく変わってきているということです。特にこのコロナ禍の数年で起きた変化は皆さんが思っている以上に大きなものとなっています。
 さて、教育者がそうした現実に向き合おうとした場合どういった選択肢が挙げられるでしょうか?
 ①カリキュラムの変更
 ②指導方針の変更
 ③受講者の統制
他にも勿論挙げられると思いますが、これは一般的に組織か教育者の思想、どちらにウェイトを置くかによって決定されるものであって受講者の思想といったものは優先されないものだと心得ています。ただし例外があって、私の携わっているIT技術者教育といったものでは、本来優先されない受講者の思想といったものを優先させることさえ容易に可能であったりします。
 教育者としてあるべき姿、教育者としてやるべきこと、それは勿論理解していますが、日々変わりゆく思想をもった受講生に対し自由度高く新しい教育モデルといったものを提案・実践できるのが、このIT技術者教育というものの面白さであると考えています。

ー現代教育の再考と実践経営ー

K. Yokoyama

Author: K. Yokoyama

とあるIT企業を経営していたり、コンサルしていたり、技術者教育していたり、つまるところ、縛られたくないということなのかと。